葬式を考えてみました

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かわいい盛りのお孫さんやお嬢さんが将来きっとお参りに来てくれるに違いない、その時お墓に入っている自分は感謝の心をどう表現したらよいのだろうか……Tさんはあれこれ悩んだあげく、結論として、洋型墓石の台座の部分に「お参りありがとう」とお礼の言葉をメッセージとして彫ることを考えついたのです。 家族に話してみると、夫も娘も孫も大賛成で、刻むことになりました。
自分がまだお墓に入ってはいないのですが、お参りするたびにその文字を見ては「よかったな」と思っています。 和型の三段墓で見たすばらしい墓碑名に「一念通天」があります(都立八柱霊園)。
なによりも故人の、あるいは家族の思いが形にあらわれていますね。 「倶会一処」(皆ともにここに眠る)という言葉も、浄土宗の言葉ですが心に響く言葉で、あたたかいものを感じます。
明るい雰囲気が大好きなTさんは駅から歩いて8分と、墓参に便利な場所である点も考慮にいれました。 幸いなことに、この立体彫りは現在日本でも、アメリカの石種だけでなく日本の石種にも彫れるようになったのです。

世界は広いのですが、どんどん距離が縮まり、良いものをアメリカのりんごで有名なバーモント州のバーリントンにあるROA本社に、私は1989年と1990年に2回ほど出かけ、1989年は単独取材を試みました。 美しい彫刻をつくりあげる、さすがイタリア石職人の子孫たちは、まさに職人芸をいまに伝承しています。
横型、洋型や壁墓地にプレート板になるとなによりも墓碑銘の発想が自由になります。 「愛」「空」「不生不滅」という漢字で表現されたもの、「やすらぎ」などのひらがなでやわらかいイメージのもの、仏教的色彩の強い「妙法」「寂」、主張があるもの「愛そして平和」「和の心を忘れずに」等々、メッセージには無限の言葉による表現があります。
また現在では、石に線彫りをするだけではなく、アメリカのROA(ロックオブエイジス社、アメリカ最大の墓石会社)で開発されたファントーニ・立体彫りによるバラの花の彫りを「愛」というメッセージに花束のように添えてコーディネイトされたものも見られるようになりました。 アメリカでも職人の手の技術が工業化の進行でなくなりかけた時、それを憂えた人々が、工業化技術(字彫りのサンドジェットで彫るやり方を工夫し、オリジナルな立体彫りをつくりあげた)を駆使して手彫りの風合いを伝えるファントーニをお開きにしたいと思いました。

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